最初は何とかなると思っていたけど…
新型コロナウイルスのニュースが出始めたころ、「これはもしかすると結婚式の時期と重なるかもな…でもまぁ、何とかなるだろう」と私達夫婦は考えていました。ゲストにはすでに招待状の返事をもらっていて、これから人数確定、プログラムの最終決定…と進んでいくはずでした。
延期したほうがいい?
テーマパークの臨時休業や、コンサートの中止が決まったというニュースを聞き、「これはただ事ではないかもしれない」と、結婚式の延期やキャンセルについて真剣に考え始めました。中でも衝撃だったのは日本全国の学校が休校になったったことです。これまで聞いたことのない事態に衝撃を受けました。
ゲストへの配慮
一番に心配したのはすでに「参加する」と言ってくれたゲストのことです。遠方からの参列者も多く、中には妊娠中の友人や小さな子どものいる友人もいました。親族として参列する高齢の祖父母のことも気にかかりました。もしも私たちの結婚式が原因でだれかが感染したら…想像しただけでぞっとしました。
また、密閉した披露宴会場でマスクを外して食事をすることに不安を感じるゲストや、こんな時期に挙式することを非常識だと感じる方がいてもおかしくないと思いました。実際、延期を決断するまでの間に「やっぱり今回は…」と参加を取りやめた友人もいました。今考えると、私達がもっと早く延期を決断していたら、余計な気遣いをさせずに済んだのかなと思います。
両親の意見
次に相談したのは両親です。日本に住む私の両親は、深刻化していく新型コロナウイルスの状況をニュースで毎日見ていたので、「延期をしても非難するゲストはいないはず。むしろ『よかった』とほっとするのでは」という意見でした。
どう出るか分からなかったのは、スペインから来日予定だった夫の家族でした。その時点では、まだヨーロッパにはさほど感染が広がっておらず、日本ほど敏感になってはいない様子でした。それでも、連絡を入れると「自分たちが日本に滞在中に発熱したら帰国後隔離されるかも」「もし感染した場合、異国の地で病院にかかるのは不安」と、最悪の場合を想定して一緒に悩んでくれました。
結局両家とも、皆が安心して祝うことのできる時期に延期するのが賢明なのではという結論に至りました。
延期費用
とはいえ延期によって発生する費用も気になりました。式場との契約書には「延期もキャンセルと同等の扱い」と記載があり、挙式まで1か月を切っていた私たちは全額の50%の負担が科されるはずでした。これはさすがに痛い…。
式場に「新型コロナウイルスの影響で結婚式を延期したい」と相談したところ、「今回に限り、延期であれば特別措置をとります」とのことでした。結果、既に発注していた招待状と筆耕代のみが実費精算となりました。柔軟に対応して下さった式場には感謝しかありません。(航空券とホテルのキャンセルについては⇒こちら)
こうして、費用の面で大きな損失が出ることもなく、自分たちも親族も全員一致で延期の決定をしました。
結婚式の延期を決めて
ゲストには振替日の決定を待たず、すぐに延期の連絡を入れました。友人たちは「これまで準備をしてきたのに残念だね」「延期の判断をするのは大変だったでしょう」「延期になっても楽しみにしているから」と温かい言葉をかけてくれました。優しく寄り添ってくれるみんなの言葉に、強行突破せず延期にしてよかったと安堵しました。