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海外出産を決めた理由
妊婦検診
妊娠7週で心拍が確認できてから、それまで通っていた婦人科クリニックで毎月妊婦検診を受けました。といっても、ドクターの都合で1か月半ほど間が空いたり、夏休み中はクリニックが閉まっていたりと、きっちり1か月ごとに検診を受けるのはほぼ不可能でした。また、妊娠が確定したら産院探しをして大きな病院に移るのが通例のようで、私のようにお腹が目立つようになるまでクリニックに通っている人はあまりいませんでした。産院をpublicoにするかprivadoにするか妊娠後期に入る直前まで迷っていたこと、クリニックの担当の先生がとてもフレンドリーでエコー動画をスマホで撮らせてくれていたことなどが理由です。
妊娠初期の健診は以下の通りです。
- 7W2D クリニックで妊娠確定
- 7W4D laboratorioで血液検査と尿検査
- 9W1D クリニックで検診
- 12W3D 別のクリニックで3Dエコー(出生前診断)
- 12W4D laboratorioで血液検査(出生前診断)
大きな病院で検診を受けていなかったからか、血液検査や尿検査は家の近くの laboratorioで、精度の高い3Dエコーは別のクリニックで受けました。尿検査は自分で薬局で容器を購入しなければならなかったり、出生前診断の血液検査には3Dエコーの結果も提出しなければならなかったりと、 慣れないlaboratorioとのやり取りに手間取ることもありました。
どこにいっても聞かれるため、最終月経日はスペイン語で即答できるようにしておくと便利でした。また、スペインでは妊娠期間がトータル9ヶ月です。第1~3期に分かれていて、月によっては5週間カウントの月もあり非常に分かりづらいです。そのため「妊娠○ヶ月です」と答えると、日本の数え方との違いから誤解を招くことがあり、基本的に私はアプリで表示される「○週○日」の言い方で答えるようにしていました。
ドクターからは主に、葉酸サプリを最終週まで飲むこと、生肉・生卵を食べたり、土や猫との接触することを避けトキソプラズマ症に気を付けることなどを指示されました。トキソプラズマはヨーロッパの方が感染率が高く、逆に日本人は抗体を持っていない人が多いのだとか。スペインではしょっちゅう出てくる生ハムや、半熟卵のオムレツは出産までおあずけです。また、毎回流れ作業のように体重と血圧は測定していましたが、体重管理の指導はほぼないため、自分で日本の情報を見ながら気を付けていました。12週の3Dエコーでは、赤ちゃんの性別も伝えられました。
出生前診断
出生前診断が自動的に組み込まれていることにも驚きました。日本では、35歳以上の妊婦さんが自分で判断をして検査を受けますが、スペインでは妊娠12週に12 marcadores cromosómicosという検査がありました。おそらくコンバインド検査と呼ばれるもので、超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせて、ダウン症などの確率をチェックします。非確定検査ですが、赤ちゃんに異常があると言われたらどうしようと、少しだけ緊張しました。出生前診断については様々な意見があることを踏まえると、出生前診断をするかという判断が妊婦さんに委ねられていないのはありがたいなとも感じました。
2か国語版母子手帳
日本では、役所で無償交付される母子健康手帳は、海外在住の場合は日本大使館や領事館でもらえるそうです。緊急時やワクチン接種を把握するために必要だと感じ、我が家はスペイン人の夫にも分かるよう、スペイン語と日本語の2か国語表記の母子手帳を自分で購入しました。そして、妊婦検診の記録や緊急連絡先など、少しずつ自分で記入して整理していきました。日本に帰国したり、またスペインに引っ越したりするかもしれないと考えると、予防接種やそれまでにかかった病気など混乱しそうなので、この2か国語版の母子手帳は多いに活躍しそうです。