国際結婚!スペイン人は夫婦別姓&複合氏?苗字を変えるか問題!

 日本でスペイン人夫と結婚する際に浮上した、名前問題。日本人男性と結婚した場合、女性の苗字が男性の苗字に変わるのが一般的ですが、相手が外国人男性だったらどうなるのでしょう。しかもスペインは名前が4つ!夫婦別姓、苗字変更、子どもができた場合の名前、スペインに引っ越した際のスペイン名…あれこれ考えた私たちが出した結論を紹介します。

国際結婚をした場合の苗字

手をつなぐカップル 国際結婚では、特に申請をしなければ夫婦別姓のままです。これまで出会ってきたハーフの友達は、外国姓と日本姓を両方名乗っていた気がしていたので、私自身「そうだったの?!」と驚きました。自分も生まれてくる子どもも夫の苗字にする日本式を希望する場合、婚約届を出してから半年以内に『氏変更届』手続きをする必要があります。

スペイン人の名前

 スペイン人の夫のフルネームは、

(例)Alfonso Antonio Gomez Rodrigues

“Gomez Rodrigues”が氏、“Alfonso Antonio”が名。“Gomez”が義父、“Rodrigues”が義母の名前です。では、そんなスペイン人男性と、日本人女性(つまり私)、

(例)山田 花子

が結婚するとどうなるか。何も届け出をしなければ、お互い元の苗字のままです。国際結婚では、通常この「夫婦別姓」が基本なのです。

ハーフの子どもの名前

妊娠した女性と子供靴 では、将来生れてくる子ども『(例)Luna』ちゃんのフルネームはどうなるのでしょうか。

(例)スペイン名 Luna Gomez Yamada

(例)日本名  山田るな

スペイン名は基本的に夫の父方の姓と私の旧姓がブレンドされますが、日本名は何人子どもができてもみーんな「山田」です。

 ここで、将来の子どものことを考えました。もし日本で生活していくとしたら、見た目はハーフだけど、ザ・日本の名前で育っていくということになります。先入観で「以前外国人のパパがいて離婚した」と思われないか…?ハーフの外見である以上、思いっきり日本名になるのは、その子のアイデンティティー的にどうなんだろう…?私たちの子であることに、胸を張って生きていってほしい…。考えていくうちに、私の気持ちは氏変更に傾きだしました。

スペイン人と国際結婚をした場合

 調べていくと、スペイン名男性と日本名女性の結婚では、多くの夫婦が別姓を選んでいるようでした。理由はスペインの姓名制度『複合氏』にあります。では、私が氏変更をして、夫の氏をもらうとどうなるのでしょう。結婚後の私の名前は、

(例) ゴメス ロドリゲス 花子

…うん、いかつい(笑)役所に「ゴメスだけで登録はだめですか?」と問い合わせましたが、「正式な日本名はパスポートの記載に従う」とのことでした。短縮はできません。では、子どもの名前はどうなるのでしょうか。

(例) 日本名 ゴメス ロドリゲス るな

やっぱり長くなってしまいますが、きっと学校や幼稚園では、『ゴメス るな』ちゃんで通せるはずです。しかし、ここでスペイン名に問題がありました。先ほども述べたように、スペインの複合氏のルールにのっとると、夫の氏も私の氏も「ゴメス ロドリゲス」となっていた場合、子どもの名前は以下のようになります。

(例)スペイン名 Luna Gomez Gomez

…え、まさかの繰り返し??実際、この点を懸念して夫婦別姓のままを選択する人もいるようでした。しかし、本当にそんなへんてこなことになるのでしょうか。どれだけ自力で調べてみても確かな答えにたどり着かなかったので、スペイン大使館に尋ねました。すると「奥様のスペイン側での苗字は独身時のままです」との返答。つまり、夫婦別姓にしろ、私が氏変更をするにしろ、子どものスペイン名は基本的に

例) Luna Gomez Yamada

となるようです。夫の姓も、私の旧姓も、スペイン名としてちゃんと残るのです。(※ただし、出生時の書類によっては例外もあるそうです。)

私が氏変更を決めた理由

結局、私は氏変更申請をすることに決めました。

手をつなぐ夫婦と子供靴

理由① 子どもに選択肢を残す

 スペインで生きていくのなら、スペイン式で、夫のスペイン姓と私の旧姓。日本で生きていくのなら、日本式で、家族みんな夫の姓。これが私の中では一番中立でした。私たちは将来日本で暮らす予定ですが、子どもが将来どうしても私の旧姓で日本名を名乗って生きていきたいのなら、「自分で家裁の許可をとりなさい」と言うつもりです。

理由② 夫の意見

 夫婦別姓が普通のスペインでは、結婚して妻が氏変更をする文化に親しみがなく、同じ名前になるのは兄弟みたいで気持ち悪いと感じる人も少なくないそうです。これについて夫に尋ねると、気持ち悪くない。むしろ、将来子どもが3人できたとして、『(例)山田一家+自分だけ外国人』みたいになりたくないという意見でした。義父、義母にも事前に話しましたが、「それが日本式なのね」と寛容でした。

理由③ 旧姓に思い入れがない

 両親が離婚し、父親と疎遠な私は、旧姓に何の未練もありませんでした。カタカナで長い名前になるのは若干コメディータッチだけど、夫の名前を名乗って、これから築いていく家族みんな『(例)ゴメス一家 』となれるのは嬉しいです。

 役所には、「婚姻届を受理して戸籍を書き換えるのに約一週間、氏変更をするのならさらに時間がかかる」と言われました。新しい戸籍謄本がパスポートの書き換えに必要だし、婚姻届受理証明はスペイン大使館に提出しなければならないし、まだまだ先は長いです。

国際結婚奮闘記はこちらに続きます!

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